6日の涙


 広島原爆投下の記念日。記念日という響きは、私自身は、スッキリこないのだが、いいことも悪いことにも使われる。

 さて、広島には、3ヶ月ほど住んだことがあるだけだが、しかも「原爆資料館を観に行った程度だけど、毎年この日がくると、涙がでてしまいます。

 母方の祖父(母親の父)は、戦争で亡くなり、母子家庭となり、母親の兄弟も、空襲で家を焼け出され、逃げ出す時に、離ればなれになったのに、奇跡的に兄弟みな無事だったことを時々聞きます。

 だから、戦争の悲しみ、苦しみを凝縮したような8月6日と、長崎原爆投下記念日9日は、感情が高ぶってしまいます。

 9日は、耳をすませていると、黙祷のサイレンが投下時間にあわせて鳴らされます。

 シンクロするように映画「火垂るの墓」も脳裡をかすめていきます。

 食い物もなかった時代に亡くなった祖母が、反物を親戚からもらい、こどもたちの食糧にと思っていたものを駅でトイレに行きたくなり、隣の人に預けて戻ってきたら、その人は反物ごといなくなっていたとも聞かされた時は悲しかったです。

 そんな時代を生き抜いてきた叔母たちや母親へ今できる楽しみをすこしでも与えられたらと思います。親孝行も当然ながら、叔母孝行も…