夜明け

さて、自殺念慮の自縛からとけて、夜明けを迎えてくるころは、空が明るくなるよりも鳥の方が早いようである。岸壁近くには、朝市に向かう船がけたたましい音をたてて通り過ぎていく。夜が明けるのも恐いと感じた。明るくなるとまたたくまに青空が現れる。だが、以前として時間がわからない。少し離れて寝ていたホームレスの1人も時間を確認するようにラジオを点けている。かすかな音量で時報が聞こえても5時なのか6時なのかもわからない。それよりも寒い。

パステルアート:「幸、不幸」…感情表現

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