死の選択VS肺がん末期


 母の末期肺がんの病気で、大病院から一昨日入院を勧められて、断わった。その理由をまず、聞きに昨日、病院へ行った。医師が言うには、先週の胸水の検査がうまくいかなかったから検査入院で正確な診断をしたいとのこと。さらに、胸水を抜いて呼吸を楽にし、抗がん剤イレッサ)を試したいとのこと。イレッサは、今、訴訟も起きてメディアで騒がれているが、10%の確率で効く人には効くので試してみないかとも言われた。入院は1ケ月予定との説明だ。

 1ケ月入院して退院しても、今の介護施設には、順番があり、戻れない。しかも次の介護施設まで病院は責任を持たない。ましてや、検査の苦痛で体力がさらにおちる可能性もある。胸水抜きは、体液濃度のバランスがくずれたり、大きな穴をあけるので感染症のリスクもある。さらに、ベッドに寝たきりの状態で体力は落ちる。抗がん剤も、正常な細胞も壊し、10%セントしか有効のデータがない。それで決断をせまられたが、治療を受けないリスクもあるが、受けるリスクは、見ている方も苦しいと思うので治療をせず、今の介護施設で様態が悪化するまで今の苦しんでない状況が続くことを信じることにした。その時は、別の緩和医療をやっている病院を頼ることで、今の介護施設も了解してくれた。

 病院の帰り、母への最期のプレゼントになるかもしれないが、洋服を数着買った。病院のパジャマ姿よりも、施設の私服が幸せに見えるはずだ。