明日まで悩むな

禅入門…ひろさちや(著)…三笠書房
の続き。

「明日のことまで思い悩まない」方法
イエス・キリストは、<だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である>(新約聖書)「マタイによる福音書」6章…ここでイエスが言っていることは、−未来に対するわれわれ人間の権利放棄ーだと思います。未来は本質的に神の権限に属するもので、わたしたち人間がそれを勝手に動かしたり、変更したりすることはできないのです。もう少しイエスの言っていることを聞いてみましょう。<だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。なぜ、衣服のことで思い悩むのか>(同上) 神が人間の面倒を見てくださるのです。だから、すべては神におまかせしておけばいいではないか、と、イエスは言っているのです。

 神を信じられたとき、神が人間の面倒を全部見てくださると思えるのです。そうして、そのときはじめて、わたしたちは神にすべてをおまかせして、明日のことを思い悩まないですむわけです。キリスト教というのは、そういう宗教なんです。

 まったく、ありがたいお言葉だと思います。ここで少しアクアの続きをどうぞ