人生はペテン「狂いのすすめ」

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「狂い」のすすめ…ひろ さちや(著)…集英社新書
 著者の崇拝するサマセット・モームの「人間の絆」から

「人間の歴史」を知りたいと思った東方のある国王のアネクドート(逸話)を紹介しています。国王は学者(賢者)に命じて、人間の歴史を書いた五百巻の書物をあつめさせました。けれども、政務に忙しい国王は、…読む暇がありません。…そこで国王は学者にそれを要約するように命じました。…学者は、…一行に要約して話して聞かせました。…−人は、生まれ、苦しみ、そして死ぬー…それは、天皇陛下であろうと、総理大臣であろうと、ホームレスであろうと、まったく同じです。人間は誰もが苦しみ、死ぬ。死なない人間はいません。そうすると、みんな平等です。

 それから、筆者は「人生の意味」や「生き甲斐」なんて世の中がわれわれをたぶらかすためにつくったペテンと説いていて、なるほどなと心が洗われました。
 がむしゃらに周囲に気を配って生きることがばかばかしくも思えるほど物の考え方で人生楽に生きられそうとも思いました。

 さて、今日はやっと届いた保険書で、先月末に大けがをした治療の再診の予約がとれたので行ってきます。