蛍の墓


 先日、隣町まで、蛍を観に行った。まずは、腹ごしらえで、おそば屋さんで創作料理を食べてから、毎年観る場所まで出かけた。
 昨年に比べると、数多くの蛍に出会えた。こんなに自然が豊富なのに、今ここにダムを造ろうともう何十年ももめている地区だ。
 一度は破壊された自然は、戻らない。数年毎に訪れる渇水は困るけど、ここに長年住んでいる人にとっては、行政からのいじめにしか感じないだろう。
 何軒かの住民は、下流の方へ新築の家を建て替えてもらって移り住み長くなる。
それだけで同じ町民がいがみあい対立してしまうのだ。
 自分が住んでいる町を追い出されるとしたら、誰もがいやな思いをするだろう。その代償に新築という餌を税金で補てんされるのだ。
 この場所が蛍の墓にならないように願うばかりだ。