孤独と不安のレッスン


鴻上尚史(著)…だいわ文庫
 本の最後の言葉

…僕の言いたいことは、ずっと同じです。死なないように。死ぬぐらいなら、山奥にでもネットの奥深くにでも海外にでも、逃げて逃げて逃げ続けるように。おし逃げ続けていれば、やがて、「孤独と不安のレッスン」を再開する体力はゆくだろうと僕は信じているのです。そして、再開して、また傷つき死にたくなったら、また逃げればいいのです。大切なことはたったひとつ。どんなことがあっても死なないように。

 「ひとり」を生きるための練習帳と著者は、唱えている。でも、孤独と不安を打ち消すのはなみたいていのことではできない。ただ、みんな、どこかしら不安と孤独感を持って、それをどう排除して生活できるかの方向性を示した本。