怒らないこと2


 はじめにから

 アルボムッレ・スマナサーラ(著)…サンガ新書

 怒らないこと。それは人生を幸せに生きるために欠かせない、大切な心構えです。しかし、「怒ることは悪い。だから怒らないようにしよう」と頭ではわかっていても、実際はそうはなりません。「怒る」ということは、そうとうに根深い問題なのです。

 この本でお話ししようとすることは「怒らないこと」というのは、実は人が生涯をかけるにふさわしい、人生の目的とするに値するテーマなのだということです。怒らないということは、とても勇気のいることです。だらしのない人格には到底無理なことです。心を成長させるということなのです。その道のりを一歩一歩、階段を上るように実践していくなら、人生は間違いなく幸せになります。「怒らないこと」が達成されたとき、人は幸せになれます。せっかく人として生まれて生きているのですから「幸福になる」という、とても大きな仕事をやりきってみてはいかがでしょう。

 世の中はおかしなことに「怒るのはよくない」と言っている言葉とは裏腹です。本当のところでは「怒りは悪である」と、きちんとわかっていないのです。世間の本音は「いざとなったら怒るのもしょうがない。それで解決することもある」というものです。しかし、心の科学である仏教の立場から言わせていただくなら、「どんな怒りであろうと、怒りによる行為の結果は、かならず不幸である」ということです。

 怒りは猛毒です。仏教では「病気」という言葉を使っています。怒りに心を汚染されたら、人間の成長は止まってしまいます。怒りには、さらに深い心の真理、生命の真理が隠されています。生命の根本的な、怒りの心を治すお医者さまなのです。

 怒りは、智慧と理解で克服するものです。我慢するもの、押さえつけるものではありません。怒りの克服とは、幸福になるプロセス、自分が成長できるプロセスです。それを一歩一歩、進んでいくことです。試しにでもやってみて、まったく損はありません。人生をかける気持ちで、気長に取り組んでいただきたいと思います。

 今朝は、久々に普通の夢を見ることができました。昨日、ある方に自分の状態を相談し、理解してもらえたからでしょう。

 でも、私がそうだったように、なぜ、ミスをするのか、うつの気持ちを理解するのは、なった人でしかわからないでしょう。
 自分はゴミのような存在感を指摘され、どん底に落とされています。
この気持ちをコントロールするナビゲートのような本でした。

 飛び降りたい気持ちを今すこし、足をおろそうかと考えさせられました。