110円


 ハウステンボスが生まれ変わった。店舗の前に氷ののれんが点々と下がっていた。
オランダが限りなく日本に侵されている。

 とてつもなく違和感を覚えた。日本の風景、特に京都のような街並みに似合う氷のサインがオランダの街にごく当然のようにぶら下がっていた。

 犬が入ることもタブーだったのに入れることは、今やブームだから自然な感じがする。

 さて、心の中に突然違和感が浮かびあがると、眠ることも怖くなる。夢が苦痛を与えるからだ。

 当たり前が当たり前でなくなることを素直に受け入れる、柔軟な考えが必要だと感じる。

 世の中が急激に変わりすぎるからだ。数年前、銀行員からこれからは円安の時代、110円の円安で通貨商品を買い物をさせられたと思ったら、あっというまに80円近くの円高になっている。担当者も変わり、責任も銀行は取らないし、ましてその銀行は別の銀行に吸収されてしまった。

 何を信じて生きていくべきか。考えると苦しくなる。何も考えない方がいい生き方かもしれない。