血と赤い花


 薬がふと切れる瞬間、飛び降りれという言葉が耳元でささやく。血まみれの自分の姿が見える。
 次ぎの瞬間、電話のベルで仕事に戻る。

 今日は忙しくて、夕方にやっとおにぎり1個だけ食できた。あまりお腹がすいたという感覚もなくなってきている。世の中が変わってきているのか、自分がやはりおかしいのか。仕事も後少しで終わりだが、頭を空っぽにしたいのでソラナックスを呑んだ。

 眠りについても、ここのところ続いている五十肩の痛みで目を覚まされる。不快な一日が始まるのも苦痛だ。

 楽しみを見つけることができない。前の生活に戻ってほしい。体を流れる血液ぐらいまともに生きていてほしい。