仕事の時間


 学生時代、仕事は8:30〜18:00が当然のように思っていた。父親も外に飲みにいくこともめったになく毎日家で晩酌していたのが記憶にある。
 就職するとき、推薦が通った2社の会社の始業時間が7:45と8:30であった。自分は、8:30の会社を選んだ。
 しかし、社会の現実は違っていた。8:30に仕事を始めるために、男性は8:00に出勤して仕事の準備にとりかかる。さらに当番で7:30に出勤し、夜12:00まで働くローテーションが4日に1回まわってきていた。通常も夜8時ぐらいが終了時間があたりまえだった。
 残業時間も150時間があたり前だった。ほどなく法改正で残業時間は、大くても50時間以内で提出するようにおさえられた。
 タイムカードもなく、遅刻・欠勤自由という方針で残業は申告制だった。しかし、そんなことをする人間は、組織から追放されるシステムができあがっていた。しかも首切りなしという会社の建前上、そういう人間は、3ヶ月おきに全国を転々と転勤させられていた。
 若い時は、これが仕事の現実と理解させらていった。

 今は、仕事がない社会が蔓延している。明日は、選挙、世の中は変わるのだろうか。それとも人生のゴミ屑として忘れ去られてしまうのだろうか。
 今日の新聞に自殺者昨年同期比900人増とあった。抑止力のための自殺者数公表がどの方向に向かうのだろうか。