一人ぼっち


 時は過ぎて行く。楽しかった仕事が今は、うまくまわらずつらい。腹一杯食べたいけど、胃が小さくなったような気がする。お酒も飲みたい。ワイン、ビール、焼酎、水割り、でも、今はまだガマンして肝臓を治したい。
 
 仕事を終え、母のところへ見舞いに行った。間髪入れずに、来週退院したいと言い出した。検査、検査で自分は実験台にされるとイライラしている。足は動かなくても、やはり、家に帰りたいのだ。同じ病室の隣のベッドにねているおばあちゃんは、食事を一切受けつけないで点滴だけで寝ているだけだそうだ。話もできないけど、目は家に帰りたいとでもいうような悲しい目で見つめられる。

 みんなひとりぼっちを感じている。